夕張の財政破綻は他人事ではない
札幌市はかつて金利が高いときに、無駄な公共投資を行った結果、市の借金がいまだに1兆8千億円も残っています。
市民一人当たり約100万円で、借金漬けです。
市の一年間の地方税収は2700億円しかないので、仮に市がすべてのサービスを止めたとしても、返済に7年かかる計算です。
夕張市の財政破綻も他人事ではありません。
なぜ札幌市役所は職員に甘いのか
そんな厳しい財政の札幌市。
ところが、札幌市の予算をよく調べてみると、市の税収が年間で二千数百億円しかないのに、公務員人件費だけで年間一千億円近くに達しています。
生活保護費も約一千億円ですから、公務員の給与と生活保護費だけで税収をほぼ費やしてしまっているのです。
これでは学校、公共投資にまわすお金がない理由が分かります。
民間企業が赤字になったら、リストラで黒字になるように経営努力をするはずです。
実際、北海道庁も厳しい財政を背景に、高橋知事は公務員給与カットを実施しています。
ところが札幌市は昔から変わらず東京の国家公務員と同レベルの高い給与水準を保っています。
なぜなら上田市長は職員組合の支援を受けているため、市職員のリストラができないのです。
民間企業なら、社長失格。さもなくば倒産しています。
しがらみのない立場で行政改革を
札幌市職員にも家族があり、生活設計があることはわかります。
しかしこれだけ市民の生活が苦しい時に、市職員だけが特権階級として高い給与水準をいつまでももらっていることは、市民の理解が得られるものではありません。
私は、市職員の人事制度をメリハリある近代的なものに改革すべきだと思います。
その第一は、やる気のある若い職員を抜擢して、その力を引き出すこと。
そして、仕事ができない職員のリストラを断行して、組織の活性化を図ること。
結果として総人件費の圧縮と固定比率の削減を図ります。
市職員の支援やその家族の票を当てにする政治家には実現できない政策です。
議員の報酬も高すぎる
札幌市議会議員の報酬も高すぎます。
年収1400万円は市役所の局長、部長級の給与です。
民間が苦しい時に、政治家や役人だけが良い思いをしていてはいけません。
名古屋市は、河村市長のもとで議員報酬を半減することになったそうです。
札幌市も、上田市長に言われる前に議員自ら率先して高額な議員報酬をやめさせるべきだと思います。
(次回は、札幌の玄関口・丘珠空港について考えます)