「共産党の坂本恭子札幌市議が離党」とのうわさを聞きました。
もしかしたら北海道新聞ではとっくに報道されたのかもしれません。
しかし、我が家の日経ではいままでそんな記事は見たことがありません。
全国的にはたいしたニュースではないのでしょうが、個人的には衝撃の知らせです。
驚いて札幌市議会ホームページをパソコンで開いてみました。
市議会のページを見るのは久しぶりのことです。
このトップページから「議員」のページを開いて、選出区別名簿を開き、
坂本恭子さんの北区をクリック。
たしか、北区のあいの里のほうの議員さんです。
そうすると、なんということでしょう。
本当に坂本恭子さんが「無所属」になっていました。
今はひとりで「無所属」会派にいらっしゃるようです。
かつて議会質問を聞いた印象で、坂本さんは札幌共産党の中では指折りの論客です。
市議会でも期数的には大ベテランの座に位置するはず。
近年、躍進著しい共産党を率いて若手を指導する立場にいらっしゃるものと思っていました。
地元でも姉御肌で有名で、保守系の方からも人気ぶりを耳にすることもしばしば。
そんな方が突然組織を割って、飛び出してしまうとは・・・。
いったい何があったのでしょうか。
札幌市議会の記録によると、今年(平成28年)5月19日からの第一回定例会の時点で
すでに坂本さんは無所属議員になっています。
そう考えると、離党はもう数か月前のニュースですね。
議会での採決結果を調べると、この時点で本家・共産党とは一部で異なる採決態度を示しています。
離党の原因の一つには政治的意見の相違があるのかもしれません。
資金やポスト、人間関係など、それ以外の抗争原因も否定できませんが・・・。
日本共産党といえば、党勢拡大と政権獲得を目指し鉄の結束を誇る組織です。
かつて暴力革命路線で内ゲバやリンチ、殺人事件まで引き起こしました。
破壊活動防止法により、いまも警察の警戒監視対象になっています。
共産党の特徴はエリートが人民を指導するという中央集権思想です。
日本共産党の首脳陣は東大卒が勢ぞろい。
幹部が書いた赤旗の論文を、末端の党員はそらんずるまで読まなければなりません。
政策はつねに上意下達で、中央の指令に反論は許されないのです。
札幌市議会でも、共産党議員の演説はいつも赤旗新聞と一字一句同じ。
「共産党の議員は大変だなあ」と苦笑させられたことを思い出します。
おカネの面でも共産党議員はカンパやら赤旗の勧誘やら大変と聞きます。
私だったら三日も持ちそうもありません。
会社でいえばまさにブラック企業。
国家でいえば中国か、北朝鮮。
坂本さんが公の立場で組織の板挟みにあいながら、そんなカルトを抜け出すのは
大変だったのではないでしょうか。
離党を決断するまできっと様々な葛藤があったのでしょう。
しかし、組織のためでなく地域のために働こうと決断されたことは尊いことです。
市議会で無所属ひとりで活動するのは孤独な反面、限りない自由があります。
残る任期は地域のためによい仕事をされるのではないでしょうか。
私は坂本さんと考え方は違いますが、一陰ながらエールを送りたいと思います。
コメント