東京都渋谷区で活動を始めて、約1か月が経ちました。
自分自身の選挙は二回経験していますし、他の候補者の選挙お手伝いも経験があります。
ですから、選挙のだいたいの雰囲気は知っているつもりです。
しかし、「NHKから国民を守る党」の活動は、やはり一風変わっています。
そのあたりの感想をまとめてみたいと思います。
無名との闘い
私はいわゆる「落下傘候補」で渋谷区に、もともと住んでいません。
友人も仕事の取引先もいないので、まるで無名の新人です。
ですから、ここは「金子やすゆき」の名前を大声で訴えたいところです。
選挙は投票用紙に個人の名前を書いてもらう仕組み。
名前も顔も知られていない候補者が選挙で勝つのは不可能です。
ところが、選挙期間外に自分の名前を宣伝することは公職選挙法で「事前運動」として厳しく禁じられています。
よく駅前で共産党の候補者が名前入りタスキを掛けて活動していますが、あれは本当は違法なのです。
共産党の池内さおり衆議院議員、選挙期間前にたすきに名前を明示しての活動は公職選挙法に違反するのですが。「憲法を守れ」と言って法律を守らないのはどうなんでしょうか。許されることではないと思いますが。池内議員の公式ツイッターを見ると、毎日名前を明示したたすきを掛けて活動しています。 pic.twitter.com/rnhY0cwDJ3
— 和田 政宗 (@wadamasamune) September 27, 2017
代わりに認められているのが、政党名の宣伝です
「街頭活動3種の神器」というものがありまして、
(1)ノボリ
(2)トラメガ(スピーカー)
(3)チラシ
この3つが政治活動に必要です。
上で書いたように個人名の宣伝はダメですが、政党名の宣伝は自由にできます。
そこで私も「NHKから国民を守る党」のノボリを立てて、街頭に立ちます。
ノボリは他の候補者と共同発注して、1枚あたり 約1,600円で調達できました。
(2)の トラメガ(スピーカー)は札幌市議時代に購入した私物があります。
国内メーカー製でだいたい3万円くらいします。
アマゾンの中華製だと5千円くらい。
(3)のチラシは事前活動(選挙違反)にならないように工夫して作ります。
別の地域の候補者の方にデザインを融通していただき、それをすこし加工してプリントパックに発注しました。
A4版一枚あたり約1.5円です。
この三つが揃うと政治活動の始まりです。
さあ政治活動の始まりだ
ここで普通の候補者なら3点セットを用意して駅前に向かいます。
朝夕の通勤客に向けて街頭演説をするのです。
名前入りノボリやたすきはダメですが、演説で名前を叫ぶのは認められています。
だから、名前を連呼しながら政策や考え方を有権者に訴えます。
政策をアピールしながら、30秒に一回自分の名前を混ぜるとか、工夫します。
ところが、NHKから国民を守る党は、こういう街頭演説をほとんど行っていません。
「じゃあ、何をしているのか?」
よく見ると、マイクを握る代わりにICレコーダーをトラメガに接続しています。
メッセージを吹き込んで、スピーカーからひたすら繰り返し放送しているのです。
考えてみれば、駅前を通る人はみな急いでいて、政治家の演説をのんびり聞いている余裕はありません。
耳に届いてワンフレーズ、ツーフレーズが良いところです。
それを人間が繰り返すのは限界がある。
だから機械に任せる、という割り切りがすごいところです。
政治家の端くれとしては若干の邪道感を覚えますが、考えようによっては合理的。
外で演説していると一時間でへとへとになってくるのに、ICレコーダーなら何時間でも苦になりません。
ICレコーダーは「NHKから国民を守る党」の名前と「 NHK撃退シールをお配りしています」のメッセージを繰り返しています。
大人気の「NHK撃退シール」とは?
「撃退」という物騒な名前のシール。
シールの大きさは横8センチ、縦5センチほどの名刺サイズ。
表面に「NHK撃退シール」と大書されています。
私の名前と電話番号も小さく記されています。
これなら選挙の事前活動にはなりません。
ターゲットは
・NHKが嫌いな人、
・NHKを見ていない人
・NHKに勧誘に来てほしくない人
そんな方が、このシールを玄関先に貼っておくと、NHK集金人が来なくなる。
そんな魔除けのお守り(?)のような代物です。
原価は数円のシールですが、実はひそかに人気があるようです。
メルカリでは数百円で取引されています。
もしかすると街で受け取ったシールを転売している方がいるのかもしれません。
「ありがとう」の衝撃
そんな人気の「NHK撃退シール」。
駅前で配っていると飛ぶように売れていきます。
こちらから渡さなくとも、「シールください」と受け取りに来てくださいます。
私の政治歴の中で、チラシを有権者の方から受け取ってくれるのは初めての経験です。
しかも「ありがとう」と言われることが多いです。
みんなの党の時も無所属の時も、「頑張れ」はあっても、「ありがとう」はありませんでした。
他の地域で活動している候補者もみな同じ経験をしているようです。
普通の政治家は駅前でしつこくチラシを配って、なんとか受け取ってもらっても、その辺にいっぱい捨てられているものです。
街頭活動を終えた後に、打ち捨てられたチラシを清掃して回るのが政治家の日課です。
でも、「NHK撃退シール」に限っては、まだ捨てられていた経験がありません。
皆さんがチラシと一緒にかばんに仕舞ってくださるのです。
これだけNHK集金人に悩まされている方が多いのだと痛感します。
NHK受信料は社会問題である
街で「NHK撃退シール」を配っていると、多くの相談が寄せられます。
- 深夜にNHK集金人が来て、怖くて契約してしまった
- 夜勤明けにしつこく集金人が訪問してきて眠れない
- 「不払い分を裁判に訴える」とNHKから手紙が来た
- 今月分を払えば、過去の滞納をチャラにすると言われた
- NHKを見ていないが、銀行自動引き落としなのであきらめている
- NHKに解約の電話を掛けても、解約させてもらえない
NHKにいったん入ったら、受信料を一生払い続けることになります。
解約を申し出ても、NHKは「法律で解約できない」の一点張り。
止めたいのに止めさせてもらえないのは、ヤクザか宗教くらいなものです。
NHKを見ている人が受信料を払うのは分かりますが、見ていない人にまで無理やり契約を押し付けるのは異常としか言いようがありません。
東京都には消費生活条例があり、迷惑な悪徳商法を規制する仕組みがあります。
これだけ多くの人が悩まされているNHK勧誘は、社会問題として解決すべき課題だと思います。
毎日の活動が楽しい
毎日駅頭に立ちながら、いろいろな声を聞きます。
本当にNHKに困っている方ばかりです。
自分のつたない知識でささやかなアドバイスを差し上げると、皆さん安心して帰っていかれます。
他人様の役に立つというのは、どんな形でも嬉しいものです。
立花代表のYouTubeのファンの方も多いです。
「NHK党はネットだけじゃないんだ。リアルだ」と驚く方もおられました。
「こんな党があるのか」「面白そうだね」とチラシを持ち帰るお年寄りもいらっしゃいます。
NHKから国民を守る党は新聞やテレビには出ませんから、初めて見て驚かれるのも当然です。
NHK撃退シールを持ち帰ったご家庭では、きっと食卓の話題になっているでしょう。
多くの方の声を聴くのは本当に楽しく、自分自身のためにもなります。
またここだけの話、私は安倍政権の支持率は高いと思っていたのですが、街では不満を述べる人が多いのも密かな発見でした。
やはり政治家は街で国民の声を聴くべきだと思う瞬間です。
大きな悩みが一つ
ここまで述べたように、駅頭では反響が大きく、活動に充実感があります。
ところが、実は大きな悩みがひとつあるのです。
それはチラシをお渡しするほとんどの方が渋谷区民ではない、ということです。
渋谷駅といえば、ターミナル駅。
これ以外にも渋谷区内に18の駅がありますが、地域にお住いの方以上に、
会社やお店、学校など、首都圏一帯から集まってくる方が多いようです。
思えば、私も学生時代に千葉から渋谷の学校まで通っていました。
原宿辺りだと観光客や外国人の方のほうが多いかもしれません。
本音を言えば、私は渋谷区の選挙権をお持ちの方とお話ししたいのですが、
しかし、いまのところ現実的な方法が見当たりません。
投票日まであと、72日。
「夏の参議院選挙で立花代表の宣伝になれば良い」と思い、割り切っておりますが、
このままだと私はNHK撃退シール配りのオジサンで終わってしまいそうです。
いったいどうしたものでしょうか・・・。
コメント
札幌市議選挙開票のときにお手伝いさせていただいたものです。
保守速報で渋谷区議選の情報にまさかの金子さんがいてびっくりいたしました。
今回の札幌市議選はまぁいつもどおりで金子さんがいなくなったことを残念に感じておりました。
しかしながら違う場所とはいえ、また政治活動を始められたことは大変喜ばしいことです。
北の赤い大地から貴殿の奮闘とN国党のご検討を応援させていただきます。
残念ながら渋谷含めた東京にはほぼ知り合いもおりませんので直接の足しにはなりませんが。
では頑張ってください。
はじめまして
NHKの集金人が引越ししてすぐに来る理由の実験をしました
電気水道に連絡しないで東京ガスだけに開栓の契約の連絡をしました
まもなくガス屋が来て、20分ほどでNHKが来ました
因みにこの物件は不動産屋は関与していませんので
不動産屋は白です
日頃の活動をおおいに応援しています