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議員報酬の支給明細書を公開します

政治とおカネ

札幌市議会議員のお給料(議員報酬)は毎月5日に支給されます。
支給額は月あたり86万円で、年2回のボーナスを加えると年あたり約1400万円になります。
今日は支給されたばかりの私の議員報酬の支給明細書を公開したいと思います。
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86万円の議員報酬から所得税と議員会費などが引かれて、手取りは76万円強です。
個人で別に払う住民税、年金、健康保険の約20万円を引くと、実質は月60万円弱です。
これとは別に月上限40万円までの政務活動費も会派に支給されます
政務活動費は使った分だけ支給で余りは返却するものの、税金は非課税ですので全額使ったとすると
手取りはまるまる月40万円。
議員報酬と政務活動費を合計すると、月の手取りはざっと約100万円となります。
かつてあった議員年金はいま廃止され、議員には退職金もありません。
4年ごとの選挙で不安定な職業であることを割り引く必要はありますが、それでも市会議員のお給料は
贅沢すぎる水準ではないでしょうか。
「議員は市民から遠い存在だ」とよく言われます。
これは議員の給料が高過ぎることが原因ではないかと考え、私は3年前の選挙立候補時から議員報酬
半減を主張してきました。
議員として活動するための最低限の生活費は必要ですが、市民の生活水準とかかけ離れた金銭感覚
では、納税者の痛みが分からなくなると思うからです。
市役所の財政が厳しい中、まずは経営陣(市長や議会)が身を切る努力をする。
そうしなければ、職員の協力は得られず、結果として財政再建はおぼつきません。
しかしながら、議会の中では私のような議員報酬削減派は極めて少数です。
札幌市議会で議会改革に取り組む「市民に役立つ議会検討委員会」という組織がありますが、報酬の
見直しはずっと先送りされていて、いまだ検討すら行われていないのが現実です。
ここだけの本音の話ですが、議会の中の声なき声として

・選挙や付き合い、人件費にカネがかかるので実際の手取りはもっと少ない
・国会議員のように政治献金が集まるわけでもない
・政令市の議員は多額の財政支出を監視する難しい仕事で一定の地位が必要
・不安定な仕事、かつ安い議員報酬では優秀な人材が集まらない
・報酬を削減すれば、金持ちや組合役員しか議員に立候補できなくなる
・その結果、貧しい人の声が議会に届かなくなる
・報酬削減は選挙目当てのパフォーマンスだろう
・議員報酬を減らしてもせいぜい数億円。市の財政難には焼け石に水
・市の幹部職員は大きな個室と女性秘書付きで、もっと多額の給料をもらっている
・議員報酬を批判するマスコミだってもっと給料をもらっている

という意見も時々耳にします。
議員は弁の立つ人が多いので、聞いているとそれも一理あるように思えてきます。
本当は欲深い私だから、もらえるものならできるだけ多くもらいたい。
しかし、やはり厳しいながらトップ自ら「まずは身を切る努力を」としなければ、財政再建は到底
実現できないと思います。
市政は民主主義である以上、最後は判断するのは市民の皆さんです。
市議会議員の議員報酬について、皆さまはいかがお考えでしょうか。

コメント

  1. 議員報酬が仕事とリスクに見合ったそれなりの金額に至らなければ、志と能力があっても議員になれません。議員になれる人は一握りの資産家のみになってしまいます。
    もらうものはちゃんともらいましょうよ。
    「オレの給料は高すぎる(キリッ!!)」はかっこ悪い思い上がりと僕は思います。

  2. 訂正です。
    切る側(強者)と切られる側(弱者)←×
    強者を切る側、弱者を切られる側と←○
    失礼致しました。

  3.  正直に申し上げると、市議会議員の報酬が高額か否かについてはどうでもいいです。
     言葉が悪くて申し訳ありません。ですがその理由は、本当の意味で市民感覚を理解しておられる議員に、残念ながら私はまだお会いしたことがないからです。
     なので金子議員が議員報酬について多いとお考えならば、これまで以上に市民生活向上の為の努力をしていただければそれで結構です。逆に報酬が不足であるとお考えの議員の方は、どうぞ転職をご検討していただければよろしいのかと。
     成果と報酬、あるいは成績と評価の齟齬の問題はどこにでもあります。比較的ありふれた話です。責めはしません。←冗談ですよ。
     むしろ市民の声が議会に届かない本当の原因は、現行の選挙にお金がかかりすぎることなのかもしれません。
    「議員には弁の立つ人が多いので……」とのことですが、弁も信念も政治的な知識もけして市議会議員諸賢に劣っていないのに、しかし現状は派遣社員で暮らしている方も大勢おられます。それこそ残念ながら、彼らは多くの市議会議員様に欠けている市民感覚をちゃんと備えておられましたよ。私は実際に会ってみて、そう思いました。
     でも、彼らは手取り10数万の派遣社員です。何故でしょう? 
     もちろん金子議員ならば、もうおわかりかと存じます。
     現在の選挙制度、その制度の下での当選者に市民感覚を求めるのは、そもそもが無理な要求なのではないでしょうか? 
     何故なら彼らのほとんどは、立候補して当選して、なおかつ議員活動を存続するだけの財力と立場を“立候補以前から”有しているからです。
     そりゃあ、わかるわけがないですよ。いまさら我々が井戸や竈や囲炉裏の生活感覚を取り戻せないのと同じです。私は金子議員とほぼ同世代ですが、では、議員は携帯電話がなかった頃の感覚をすぐに取り戻せますか? 牛乳が日配でしか買えなかった頃の感覚は? 私には無理です。
     無論、努力をして資産を得た方たちを、一概に「金持ちが憎い!」と、否定しているのではありません。ただ、供託金の50万とその他の選挙費用を高いと感じるか安いと……いえ、現実的に捻出できるか否かの時点で、即ち大多数の市民とは感覚が、立場が違う存在なのです。
     長々とすみません。
     私は、議員とは収入も含めて特別な存在で良いと考えています。政治を執り行う者が、市民感覚を完全に理解できていなくてもかまいません。議員は強者で良いのです。
     そのかわり、弱者を切り捨てないでください。ゆめゆめ「返り血を浴びる覚悟~~」なんて言葉を口にしないでください。切る側(強者)と切られる側(弱者)に分類わけしないでください。強いのだから、弱い者を守る姿勢でいてください。我々弱者には、現市長のように暴走しない“まともな”強者が必要なのです。お願いします。
     議員報酬が高いか安いかは、議論ではなくその活動で証明していただきたく存じます。身を切るよりも、まず自身の貢献度を、誇れるのか恥じなければならないのかで判断してください。数多いる市議会議員の中で、金子議員にだけは期待しております。
     長文、たいへん失礼致しました。